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「働きマン」の原作者・安野モヨコの描く世界

「働きマン」の原作者・安野モヨコの描く、花魁の人生と恋を題材にした「さくらん」。彼女の実力を惜しみなく発揮できた作品ではないでしょうか。
通いの旦那への恋心や、女性から観たリアルな感情、細やかで時に大胆、そして情熱的な視点で描けるのは、彼女の実力以外の何ものでもないと思います。
そして人物描写がとてもうまい。本当によく見ている。働きマンでも、人物描写の秀逸さは生かされていて、読む人の共感を呼んでいます。

そんな安野モヨコの作品で、週刊モーニングで連載中の「働きマン」を今回は取り上げてみました。
題名はマンだけど、主人公はウーマンの熱血雑誌編集者・松方弘子。
発行部数60万部の週刊「JIDAI」の女性編集者、松方弘子・28歳・独身・元巨乳。恋人とのデートよりも仕事を優先する男勝りの性格は、仕事に対するスタンスにおいても健在で、いつでも全力でぶつかっていく。
「男スイッチ」が入ると仕事モードに突入し、食べることも寝ることすらも忘れ、男性顔負けの働きぶりをみせる。彼女のニックネームは人呼んで『働きマン』。
「私は仕事したなーって思って、死にたい」と言うほどの情熱を持ち、仕事に向き合う。
働きマンは主人公の松方だけでなく、周りで働く様々なタイプの人間の視線を通し、「働くとは何か」を描く。

働きマンの主人公と、働きマン主人公とすれ違う様々な働きマンたちが、理想とは程遠い職場や、意見やスタンスの合わない人間関係に、立ち止まり、時には迷いながら、人生と向き合い、自分なりの回答を出し、また歩き出す。

働きマンの主人公・松方は、「今、目の前にある仕事に全力で取り組みクリアしていく」という答えを出して歩き続けるが、しかし今の仕事に疑問を持って転職を心に決める者もいる。
正解はない。

そう、正解なんてない。働きマンの主人公も、それは分かっている。でも精一杯もがき、迷い、真剣に悩む。
それこそが、生きる意味なんじゃないだろうか。働きマンとは、そんなことを感じさせられる作品。
そしてまた、安野モヨコだからこそ描けるストーリー。
新しいジャンルにも関わらず、様々な人間を描ききる力量は、ストーリーテラーとしての才能を働きマンで世に見せ付けるかのようです。
仕事に行き詰まり、悩んでいる人はもちろん、全ての「働きマン」に元気を与えてくれる作品だと思います。

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